大正ロマン
「大正ロマン(たいしょうろまん)」という言葉をご存知でしょうか?
「大正浪漫」とも表記されますね。
平成から令和に変わる時代の節目に、明治ハイカラ・昭和レトロと並んで大正ロマンがトレンドワードとして注目されています。
では、いったいどういう意味なのでしょうか。
今回は、そんな「大正ロマン」について、意味や使い方を解説します。
大正ロマンの意味とは
「大正ロマン(大正浪漫・たいしょうろまん)」とは、大正時代の雰囲気を感じさせる文化を表現した言葉です。
文明開化の明治時代を経て、和洋折衷の文化が花開いた大正時代は激動の時代でした。
その独特の退廃的な雰囲気や空気感を持つ文化を「大正ロマン」といいます。
「ロマン」とは、19世紀を中心にヨーロッパで展開した精神運動である『ロマン主義』が語源で、夏目漱石が「浪漫」という当て字をつけたといわれています。
大正時代は、鉄道や道路網の発達と交通手段の発展により都市化が進み、印刷や電話、録音や活動写真など新しいメディアや技術が発展しました。
また、大正デモクラシーなど、民主運動も盛んになりました。
しかし、時代の後半には、第一次大戦後の恐慌や関東大震災など世情不安が表面化し、光と影のコントラストの強い時代となりました。
大正ロマンの代表的な文学者として、谷崎潤一郎や志賀直哉、芥川龍之介などが挙げられます。また、竹久夢二や高畠華宵などが描く美人画が評判を呼びました。
大正ロマンの使い方・例文
1.大正ロマンを代表する着物といえば、マジョリカお召しや銘仙だろう。
2.最近、大正ロマンをモチーフにした少女漫画が多いようだ。