公序良俗
皆さんは「公序良俗」という言葉をご存知でしょうか。
ニュースなどで時折見かける言葉である「公序良俗」。
どういうものなのかなんとなく知っている人も多いかと思いますが、具体的にはどういう意味なのか説明できるでしょうか。
今回は「公序良俗」という言葉について詳しく解説します。
公序良俗の意味とは
公序良俗とは「公の秩序又は善良の風俗の略」です。
「こうじょりょうぞく」と読みます。
「公の秩序」とは国家的な社会に対する秩序のことであり、「善良の風俗」とは一般的な常識や道徳の観念のことを言います。
両者は厳格な区別をせず、二つ合わせて一つの概念である「公序良俗」となります。
この公序良俗の範囲を逸脱した法律行為は無効であると民法に規定されています。
法の上位に存在する強力な概念だと言えるでしょう。
法律に規定されていなくても、公序良俗に反する行為は社会的に非難の対象であり、民法の規定によって民事裁判の対象となり得ます。
公序良俗違反とは、例えば不倫を挙げることができます。
不倫をしたからと言って刑事罰の対象となるようなことはありませんが、事情を知る人たちからは白い目で見られてもおかしくありません。
さらに、夫婦どちらかの不倫が原因で離婚となった場合は、基本的に不倫したほうが慰謝料を払うことになるのです。
このように、公序良俗違反をした人は、法律に反していなかったとしても様々な形でペナルティーを受けることになるのです。
公序良俗の使い方・例文
- 法律や規則を考えるときは、公序良俗の範囲を逸脱してはならない。
- 賭博のために金銭を貸し借りする行為は、公序良俗に反する。