はしたない
皆さんは「はしたない」という言葉をご存知でしょうか。
最近はあまり聞かれない言葉ですが、言われた相手をとがめる言葉だということは知っているのではないでしょうか。
今回は「はしたない」という言葉について、類語などを挙げながら詳しく解説します。

はしたないの意味とは
はしたないとは「慎みがなく、礼儀に外れたり品格に欠けたりして見苦しい」という意味です。
かつては女性の格好や振る舞いをとがめる意図で使われることが多い言葉でした。
露出の多い服装や乱暴な言葉使いなど、「おしとやかでない」ことを非難する用例が多かったようです。
古文に出てくる「はしたなし」は、「似つかわしくない」「どっちつかず、中途半端な」という意味です。
このような状態を「恥ずかしい、きまりが悪い」と思う感情に着目した用例が増えた結果が現在使われている意味です。
類語に「あさましい」「みっともない」などがあります。
「あさましい」とは「品性が卑しい。下劣だ。」という意味です。
お金や物に執着して品のない振る舞いをしたり、姑息な手段で他人を蹴落としたりする人の様子を表した言葉です。
また、「惨めな姿や身分で見るに堪えないこと」という意味もあります。
「みっともない」とは「人の服装や動作などが他人に不快感を与える様子」という意味です。
「見たくもない」という意味の「みともない(見とうもない)」という言葉から変化したのが現在の形です。
はしたないの使い方・例文
- 食事中、口の中に食べ物を入れたまま話すのははしたないからやめてほしい。
- その夫婦の仲は悪く、いつも些細なきっかけからはしたなく言い争っていた。