曲り形にも
皆さんは「曲り形にも」という言葉をご存知でしょうか。
見たことが無いという方も、「曲がりなりにも」と書けばピンとくるのではないでしょうか。
今回は「曲り形にも」という言葉について詳しく解説します。
曲り形にも
曲り形にもとは「不完全ながらも。どうにかこうにか。」という意味です。
読み方は「まがりなりにも」です。
本来は真っすぐにするべきものをどうにかこうにか仕上げようとして「曲がった形」になりつつも体裁だけは保たれた、不完全だがとにかくまとめた、というようなイメージです。
別の表記として、「曲がり形にも」「曲形にも」などがあります。
全て同じ読み方、同じ意味です。
「曲」を「まがり」と読む際は「曲がり」と送り仮名をつけることが一般的ですが、「曲り」でも間違いではありません。
「形」を「なり」と読むのは表外読みといって、常用漢字表には掲載されていない読み方です。そのため、新聞など常用漢字表の範囲内の表記が推奨される場所ではひらがなで表記されます。
そのため、「曲り形にも」は「曲がりなりにも」と表記されることが最も多いです。
「君は小柄ななりでよく食べるねえ」などというように使う他、そうと知らずに使っている例は意外と多いです。
たとえば「投げたボールが弓なりの軌跡を描いて落ちた」という文章の「なり」を漢字表記にすると「形」です。
また、「人の言いなりになる」「彼なりの意見」などのような用例の「なり」も、実はこの「形」なのです。
曲り形にもの意味とは
- 簡単にあきらめたくない。曲り形にもここまでやってきたのだ。
- 曲り形にも教師なのだから、生徒の手本にならなければ。