「一生懸命」と「一所懸命」の違いとは?特徴や使い分けを解説!

「一生懸命」と「一所懸命」の違いについて解説します。それぞれの特徴をしっかりと理解し「一生懸命」と「一所懸命」を使い分けられるようになりましょう。

目次

  1. 一生懸命・一所懸命
  2. 一生懸命と一所懸命の違い
  3. 一生懸命と一所懸命の使い分け・例文

一生懸命・一所懸命

一生懸命(いっしょうけんめい)」と「一所懸命(いっしょけんめい)」という2つの言葉の意味やそれぞれの違いについて解説します。

日常生活の中において、「一生懸命」と「一所懸命」という言葉はよく使われていますね。ですがこの2つの言葉は読み方がかなり似ていて、この言葉を使用するシーンも似通っているので、読み書きにおいてごちゃまぜに使ってしまうことも珍しくありません。

皆様は、一生懸命と一所懸命の意味・違いや、場面においてどっちを使うのが正しいのかご存知でしょうか。もしご存知でなければ、この機会にそれぞれの違い・使い分け方を理解していきましょう。

一生懸命と一所懸命の違い

一生懸命の意味

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一生懸命の意味は「命がけで事に当たること・その様子」「瀬戸際など引くに引けない切羽詰った場合」となります。

基本的には前者の意味で用いられ、一生の命を懸けるということで、言葉の通りの意味合いとなっています。「一所懸命」の項目で説明しますが、元々は一所懸命から転じて生まれた言葉となっています。

一所懸命の意味

一所懸命の意味は「中世において、1か所の領地を命を懸けて生活の頼みにすること・その領地」「命がけで物事をすること・そのさま・必死・一生懸命」となっています。

一所懸命の言葉の由来は、中世(鎌倉時代の頃)の武士達が将軍様から預かったり、先祖代々伝わっている所領(土地)を命懸けで守ったことからきています。そこから転じて、「土地を守る」「命懸けで取り組む」「切羽詰った状態」と、色々な意味で使われるようになりました。

そして、近年になってから「一所」という言葉が読み方の似ている「一生」に変化し、漢字として書いた場合にイメージ的にも違和感のない「一生懸命」に変化したとされています。

一生懸命と一所懸命の使い分け・例文

一生懸命と一所懸命の使い分け

一生懸命と一所懸命はそれぞれ新しい言葉と古い言葉に分けられます。中世で使われていた一所懸命が、近年になって一生懸命へと転じて2つの言葉へと分かれました。

ではこの2つの言葉は、どういう風に使い分けるのが正しいのでしょうか。実際の所、一生懸命と一所懸命は様々なシーンにおいてどちらを使っても間違いではないのです。たとえば履歴書の志望動機に文章を書く際に「一生懸命頑張ります」と書いても「一所懸命に頑張ります」と書いても、どちらでも大丈夫なのです。

明確に使い分けているのは新聞社や雑誌社などのメディアです。NHK放送文化研究所によると、そういったメディアはこの2つの言葉を外部からの寄稿を除いて、一生懸命に統一しているようです。テレビ放送などでも一生懸命を使っていますね。一所懸命よりも一生懸命のほうを多く見かけるのは、これが理由のようです。

一生懸命の使い方・例文

  1. 我が家の父親は、家庭のために朝から晩まで一生懸命に働いている。
  2. 志望校に入学するために、一生懸命に勉強しなければ。

一所懸命の使い方・例文

  1. 地元の町医者は若い頃から今に至るまで、ずっと一所懸命に人々を治療してきたそうだ。
  2. 妻が一所懸命に家事を頑張ってくれているので、私も仕事を頑張ろう。

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