弁慶の立ち往生
「弁慶の立ち往生」という言葉の意味や由来について解説していきます。
古くからある言葉なので、誰もが一度は聞いた覚えがあるでしょうが、その意味を知らない人もいるでしょう。
決して使いやすい言葉ではないのですが、古典ですので知っておくとなにかと便利なので、ご存知ない方はこの機会に覚えていきましょう。
弁慶の立ち往生の意味とは
「弁慶の立ち往生」とは「進退窮まって身動きが取れない事」の喩えとして使われます。
弁慶とは、もちろん義経伝説には欠かせない武蔵坊弁慶の事を指します。
その武蔵坊弁慶が義経との逃避行の際、衣川という場所で義経が滞在している館の入り口に立ち塞がって義経を護ろうとしたが、多くの敵には多勢に無勢でした。
その時の死に様は、薙刀を持ったまま雨あられに降ってくる矢を全身に受けて立ったまま死んだという、すさまじいの一言でして、この故事から立往生という言い方が生まれました。
このように、弁慶の立往生は弁慶の死に様を表現する言葉だけでなく、後世ではむしろその時の義経主従の状況を表す様に使われます。
すなわち、兄の頼朝との確執を経て政治から始め、やがては軍事的にも追い詰められ、最後には衣川という場所で自害するという状況を指して、「進退窮まって身動きが取れなくなること」の喩えとして使われるようになりました。
弁慶の立ち往生の類語
類語について説明します。
類語としては、「進退窮まる」はもちろん、「弓折れ矢尽きる」や「袋の鼠」という喩えがあります。
また、「にっちもさっちもいかない」、「切羽詰まる」などもいいでしょう。
弁慶の立ち往生を使った文章・例文
- 弁慶の立ち往生と言えば有名なもので、さすがに真似したいとは思いませんが、まさに男の死に様って感じだよな。
- 弁慶の立ち往生って、医学的にも根拠があるって本当ですか?死後硬直うんぬんが仕組みとのことらしいよ。