よしんば
「よしんば」という言葉の意味をご存知でしょうか。
「よしんばそれが可能だとして」という形で使われるため、文脈から言葉の意味はなんとなく想像できますが、なぜ「よしんば」なのか。気になる語源や使い方を紹介します。
よしんばの意味とは
よしんばとは、「たとえそうであったとしても」という意味になります。
「仮に」や「例え」という意味合いを持ち、よしんばの後に仮定の話を続けることで、実現する可能性が低いことを表現する言葉です。
より馴染みのある言葉に「万が一」がありますが、それと同様に極端に想像しづらい状況を指す言葉です。
よしんばの語源
「よしんば」は「縦しんば」と書き、「縦」は「たて」の他に「たとい」や「よし」など仮定を意味する言葉としも用いられてきました。そこに協調を示す「んば」が加わり、現在の使われ方になったと言われています。
また方言だと思い込んでいる人もいるようですが、「大和言葉(やまとことば)」という古くから標準語として使われていた言葉です。漢語でも外来語でもない、日本特有の言葉の一つで、特定の地域でのみ使われているものではありません。頻出する言葉でないことは確かですが。
よしんばを使った文章・例文
〈例文〉
- よしんば三回続けてスリーポイントシュートを決めたとしても、それでもまだ一点差だ。
- 電車が止まってしまった以上、よしんばすぐにタクシーに乗り込んだとしても、もう間に合わないだろう。
- 縦しんば即戦力の優秀な人材が見つかったとして、長くこの会社にいてくれる保証はない。