天に向かって唾を吐く
皆さんは「天に向かって唾を吐く」という言葉をご存知でしょうか。
難しい慣用句ですが、実際にやっているところを想像してみれば、その意味するところは分かるのではないでしょうか?
天に向かって唾を吐くの意味とは
天に向かって唾を吐くとは「人に害を与えようとすると、かえって自分自身にその災いが降りかかることのたとえ」です。
「天に唾を吐く」「天に唾する」「天を仰いで唾する」などの表記もあります。
「唾」の読み方は「つば」「つばき」があり、いずれの表記の場合でもどちらの読み方も使えます。
唾液は汚いものなので、誰かに向かって唾を吐くという行為は、相手を侮辱したり悪意をぶつけたりすることを意味します。
天とは自分の頭の上にあるものです。つまり天に向かって唾を吐くということは、上に向かって唾を吐くことになります。
そうすると、吐いた唾は重力に従って下へ落ちます。そこにあるのは当然、唾を吐いた本人の顔です。
結果、自分の吐いた唾が自分自身に当たることになり、他人に与えようとした害が自分に返ってくるという結末になるのです。
意味の近い四字熟語に「因果応報」「自業自得」などがあります。
また、天とは神が住まう場所ということで、そこへ向かって唾を吐くということは罰当たりなことをするという意味にもなります。
神仏を冒とくすれば罰が当たって災いが起きるという認識は多くの人が持っているでしょう。
これもまた、「天に唾を吐く」行為と言えます。
天に向かって唾を吐くの使い方・例文
- 彼は隣人に嫌がらせをしては、いつも自分にはね返っている。あれこそ天に向かって唾を吐いているというものだ。
- あの人に何か悪さをするということは、天に向かって唾を吐くようなものだ。