消息
皆さんは「消息」という言葉をご存知でしょうか。
「しょうそく」という読み方は難しくありませんが、意味を勘違いしている人が多い言葉です。
実は悪い意味ではない、と知っている方はどのくらいいるでしょうか?
今回は「消息」という言葉について詳しく解説します。
消息の意味とは
消息とは「人や物事の、その時その時の有様。状況。」「状況や要件などを、手紙などで連絡すること」という意味です。
読み方は「しょうそく」です。
「消息する」と動詞の形になると、「連絡する」「手紙を出す」という意味になります。
現在では、二つ目の意味で使われていることが多いです。
それも「連絡が途絶える。行方が分からなくなる。」という意味の「消息を絶つ」という形で使われることが多いです。
漢字の構成を「息が消える」から「安否が分からなくなる」と解釈して悪い意味で取る人が多いですが、「消息」という言葉自体にネガティブなニュアンスはありません。
語源は、江戸時代後期の書物「貞丈雑記」に出てくる文章「他人の安否を問い、自分の用件を伝えて心の不安を消し息む」です。これは手紙を説明する文章で、「息む」は「やむ」と読み、「止める」という意味です。
つまり「消息」とは「安否が分からなくなる」のではなく、「(自分の現状を知らせて)相手の不安を消し止める」という意味なのです。
漢字の印象から受けるイメージが真逆なのが面白いですね。
消息の使い方・例文
- 友人は昨日の電話を最後に消息を絶つことになるのだった。
- 先生は政界の消息について詳しく、授業中に時事ニュースの話をよくする。