一矢報いる
「一矢報いる(いっしむくいる)」という言葉はスポーツの解説などでもよく聞く言葉ですね。日常会話の中で自然に織り交ぜたい、粋な言葉ですがそのニュアンスを正しく理解している人は案外少ないかもしれません。言葉の持つ元々の意味を正しく理解し、効果的に使いたいですね。
この記事では「一矢報いる」の意味や類語、英語での表現や使い方を解説します。
一矢報いるの意味とは
「一矢報いる」は「いっしむくいる」と読み、その意味は「自分に向けられた圧倒的な非難や攻撃に対して、状況を大きく変えることができないが少しでもやり返す、反論する」ことを表します。
元々は、圧倒的な敵の軍勢に対して一本の矢を打ち返すことが由来ですので、力の差は明らかで戦況が逆転することはありえないという状況が背景にあるのですね。
ですので、スポーツなどで使われる場合には、戦況に何か影響を与えるものとしてではなく、その心意気を評価する観点で語られることが多いのです。
「一矢報いる」は、反撃を肯定的に捉えた場合ですが、これを否定的に捉えると「焼け石に水」や「イタチの最後っ屁」といった表現に変わりますね。
一矢報いるの類語
- 焼け石に水
一矢報いるの英語
- Make a telling reply
一矢報いるを使った文章・例文
- この野球の試合は次で最終回だが、すでに10点差がついているので勝ち目はほとんどない。せめて一点を返して一矢報いようじゃないか。
- いつも彼には言われっぱなしで悔しいから、今日は少しでも言い返して一矢報いたいと思う。
- ただ負けるのと一矢報いて負けるのでは、大きな違いがある。