本末転倒
「本末転倒(ほんまつてんとう)」という言葉をご存知でしょうか?
ニュースなどでもよく聞く言葉ですし、日常的にもよく使われる四字熟語ですね。
今回は「本末転倒」について解説します。
本末転倒の意味とは
「本末転倒(ほんまつてんとう)」とは、「物事の結果と過程、あるいは目的と手段など、大事なこととそうでないことを取り違えること」です。
例えば、結果と過程を取り違えるとは、やせることが目的でダイエットしてたのに、無理な食事制限で結局リバウンドしてしまったなんて、まさに本末転倒とはこのことですよね。
「本末」とは、物事の根本と枝葉のこと。枝葉末節という言葉の通り、根本とは「根っこの一番大事なところ」という意味です。「転倒」は、ひっくり返ること。転倒の「転」は「顛」とも書きます。「事の顛末(物事の最初から最後まで、の意味)」などというときの「顛」という漢字ですね。

「本末転倒」の語源
「本末転倒」の語源は、鎌倉時代にまで遡れます。
「本末」というのは、実は仏教に由来する言葉です。仏教宗派の中心となる寺院を「本山」といい、それに従う系列のお寺のことを「末寺」と呼びます。
鎌倉時代に、この「本山」と「末寺」の立場が逆転したことが「本末転倒」の由来といわれています。
「本末転倒」の類語
本末転倒の類語には以下のようなものが挙げられます。
・主客転倒(しゅかくてんとう)
【意味】「主客」は主人と客人。物事の順序や立場などが逆転すること。
【例文】最近はモンスターペアレントだのすぐ教育委員会に訴えるだので、
教師と生徒が主客転倒してる気がするね。
本末転倒を使った文章・例文
1.留学資金を貯めるためにバイトを始めたのに、結局バイトが忙しくて留学できないなんて、
本末転倒じゃないか。
2.そもそも、真夏にオリンピックを開催することに無理があるのに、
オリンピックのためにサマータイム導入って、本末転倒じゃないのか。