台頭
「台頭」という言葉をご存知でしょうか?
読み方は「だいとう」ではなく、「たいとう」です。
「武士の台頭」などと使われ、歴史好きの方にはお馴染みの言葉かもしれませんね。
では、いったいどういう意味なのでしょうか。
今回は「台頭」について解説します。
台頭の意味とは
「台頭」とは、頭を持ちあげること、また、勢力がだんだん強く大きくなっていくことを表す言葉です。
読み方は「たいとう」で「擡頭」とも書きます。
この「擡」というやたらと画数の多い漢字は、「擡げる(もたげる)」つまり持ちあげる、という意味を持っています。
「蛇が鎌首を擡げる」などというときの「もたげる」ですね。
歴史や社会的出来事などで、一般に「台頭」というときは上記の意味ですが、実はもうひとつ意味があります。
それは、上奏文などで、帝のような貴人(高貴な人)の名前やそれに関する言葉を、改行して一段高く書くことです。
偉い人だから敬意を表してわざわざ文頭に持ってくるわけですね。これを「台頭」といいます。
台頭の類義語
「台頭」の類義語には以下のようなものが挙げられます。
・新興(しんこう)
【意味】新たに興る(おこる)こと。
【例文】この地域では、老舗と新興企業の対立が深刻化している。
・頭角を現す(とうかくをあらわす)
【意味】学問や才能が、周囲よりも抜きんでて目立ってくること。
【例文】若くして頭角を現す起業家は、やはり目の付け所が違う。
台頭の使い方・例文
1.武士の台頭により、長く繁栄していた貴族文化は衰退していく。
2.2000年代に入り、宇宙開発競争において中国が台頭してきた。