思いを馳せる
「思いを馳せる(おもいをはせる)」という言葉を聞いたことがあるかと思います。
あるものに思いめぐらすことを意味する言葉で、ノスタルジックなどが類語に挙げられますが、意味をご存知でしょうか。
またドラマや映画などの作品でも、度々「物思いにふける」と同じ意味で用いられることもありますが、実は誤用だというのもご存知でしょうか。
ここではそんな「思いを馳せる」について意味や使い方などをご紹介していきます。
思いを馳せるの意味とは
思いを馳せるとは、「遠方にある場所や人などに想いを募らせること」を意味します。
遠く離れた故郷や、その遠方の故郷で待つ家族や恋人といった大事な人に想いを募らせることを指します。
また実際の距離だけではなく、幼い頃の記憶など、過去のことについて思いめぐらすことも意味するなど、現時点・現在地ではないことに対して物思いにふけることを広く指す言葉となっています。
このため、悩み事などについて思いめぐらすことや、好きな人への想いを募らせることに対して「上司に怒られたことに思いを馳せる」や「彼に告白するかどうか思いを馳せる」という使い方は誤用に当たります。

思いを馳せるを使った文章・例文
- 北海道で暮らすようになってから、故郷の沖縄に思いを馳せる毎日だ。
- 芸人として東京で成功する夢を信じ、地元で待ってくれている恋人に思いを馳せるよりも、まずは成功するためにひたむきに頑張るべきだ。
- 輝かしい少年時代に思いを馳せるのも良いが、大人である以上、これからのことに思いめぐらす方が良いのではないでろうか。