「越える」と「超える」の意味とは
使い分けが難しい2つの言葉として「越える」と「超える」が存在します。
どちらも「こえる」と呼ぶことができ、漢字もとても似ています。
それ故に使い分け方を把握していない人がとても多いです。
皆さんは「壁をこえる」の「こえる」は「越」か「超」のどちらを使用するかわかりますか?
まずは、それぞれの「こえる」の意味を確認しましょう。

越える
「越える」とは「物や物体もしくは境界などを通り過ぎその向こうへと行くこと、時間の経過を表すこと」です。
「越える」は場所や時、境界、決められた枠などを通りすぎることを意味します。
たとえば「山を越える」や「夏が越えて秋が来る」のように使用されます。
超える
「超える」とは「数量・基準・限度を上回ること」を意味します。
「超える」は基本的には数字や決められた定量を通り過ぎる、オーバーする際に使用されます。
たとえば「年齢が30歳を超える」や「募集定員を大幅に超える」のように使用されます。
「越える」と「超える」の使い分け
「越える」と「超える」のそれぞれの意味と使い方はある程度わかったかと思います。
しかし、実際に使い分けをしようとするととても難しいです。
- 「越える」は「物体や障害に対して使用」
- 「超える」は「数字や決められた定数に対して使用」
簡単に区分するとしたらこのように整理できます。
つまり最初に記載した「壁をこえる」は物体もしくは障害を表すため、「越」の方を使用します。
また「超越」という言葉は、「物体も時などの数値をも凌駕する」ことを意味します。
「越える・超える」を使った文章・使い方
「越える」と「超える」のそれぞれの例文を紹介します。
【越える】
- 研究班が国境を越える
- 東京都を越えて千葉県に入る
【超える】
- テストで目標の点数を超える
- フルマラソンで20kmを超えた地点