「初鰹」と「戻り鰹」
「今日の初鰹は新鮮だ!」「今は戻り鰹のおいしい季節ですね。」と言われてもカツオはカツオと考えてしまいがちです。
一体どのような違いがあるのでしょうか?
旬の食材として、この二つの違いを知っておくことは季節の食材についてより理解する上でも重要な要素です。
また、季節ごとにカツオのおいしい食べ方も知っておきたいものです。
おいしい鰹を理解して味わうためにも知っておきたいワードです。
「初鰹」と「戻り鰹」の意味とは
「初鰹」
初鰹とは、「黒潮の流れに乗って日本列島の太平洋側を2月から4月にかけて通った時に水揚げされるカツオ」のことを初鰹と言います。
春の季節を感じるのが、カツオであると気づかれた方もおられるはずです。
「戻り鰹」
戻り鰹とは春が過ぎて、「秋ごろに同じく日本列島の太平洋側で水揚げされるカツオ」のことを戻り鰹と言います。
この戻り鰹は夏の終わり、または秋の季節に楽しまれる食材です。
カツオは高タンパク質であって、それでも脂肪分が低めなので健康的にも栄養価の高い食材です。
「初鰹」と「戻り鰹」の違いとは
では、この二つのカツオにはどのような違いがあるのでしょうか?
カツオそのものが別の種類ということでしょうか?
まず、初鰹ですが、水揚げされる時期が2月から4月ですから春の時期に、つまり言い換えれば新しい年になって初めて釣れるカツオなので、呼び名としては理解できます。
そして、戻り鰹は一度黒潮にのって北上したカツオの群れが日本の夏の時期に三陸沖または北海道沖までたどり着きます。
その後、今度は黒潮とは逆の流れの親潮が流れて、カツオたちもその流れに沿って南下つまり来た道を戻っていくわけです。
ちょうどそれが9月の時期で日本列島の太平洋側を戻るようにして通るので、この時期に水揚げされるカツオが戻り鰹として旬の海の幸として食卓に出てきます。
カツオのおいしい食べ方
「初鰹」も「戻り鰹」も同じ種類のカツオであることは分かりましたが、旬が二つもある食材なのでおいしい食べ方も知っておきたいものです。
実は、初鰹は戻り鰹に比べると脂肪分が少なめのようです。
味としては比較的さっぱりとした味わいとなっています。
春の時期にカツオのタタキでさっぱりで高栄養価の魚を楽しむことができます。
では、秋の時期に楽しむことのできる戻り鰹はいかがでしょうか?
春の時期のカツオと違って脂肪分が多いのでトロカツオと呼び名があるように味がしっかりとしています。
それで、場合によってはカツオのから揚げとして味わうこともおすすめできます。
英語ではどのようにこの二つの違いを説明できるか?
基本的にカツオとは英語で「Bonito」と呼びます。
実はこのBonitoはスペイン語で美しいと呼びます。
それは、カツオのその体色がきれいなので、そのような名がつけられた経緯があります。
ただ、これも一つの説です。
そこで、初鰹はそのまま「The first bonito of the season」と呼べるかもしれません。
また、カツオには「Skipjack tuna」という呼び方もあります。
そして、戻り鰹については、日本語独特の呼び名なので、説明するのが最も理解してくれる方法だといえます。
「初鰹」と「戻り鰹」を使った文章・例文
- 今年の戻り鰹は以外にあっさりとしていました。
- 初鰹にはたたきが一番よく合います。
- 初鰹がここまでおいしかったので、戻り鰹も楽しみです。