実るほど頭を垂れる稲穂かな
皆さんは「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
俳句の形式をとっているので、リズムがよく耳に残る言葉ですね。
この言葉は、人生における大切な教訓なのです。
今回は「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉について詳しく解説します。

実るほど頭を垂れる稲穂かなの意味とは
実るほど頭を垂れる稲穂かなとは「経験を積んで立派になった人ほど、謙虚なものである」という意味です。
この言葉における「頭」は「こうべ」と読みます。
語源ははっきりしていません。
五七五の俳句形式になっていることから、俳句が生まれた年代よりも後の言葉である、という推測は立てることができます。
成長して熟した実をたくさんつけた稲穂は、重くなって垂れ下がってきます。
その様子に例えて、経験を積み重ねて徳が高くなり、皆から尊敬されるようになった人ほど謙虚に頭を下げているものである、という意味を持つことわざです。
裏を返して、立派になりたければ謙虚でいなさい、という教訓としても使われるようです。
ある程度の地位を得て他の人から敬称で呼ばれるようになると、人間は驕りの心が出るようになります。自分は偉いんだという虚栄心から威張るようになり、頭を下げるどころか人を見下すようになっていってしまうものです。
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」は、そういった心を戒める言葉としても使われています。
実るほど頭を垂れる稲穂かなを使った文章・例文
- あの先生は誰に対しても腰が低い。実るほど頭を垂れる稲穂かなという感じで、人間ができているね。
- 後輩に対してあの態度は良くないよ。実るほど頭を垂れる稲穂かなっていうだろう。