併せて
皆さんは「併せて」という言葉をご存知でしょうか。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、同じような言葉に「合わせて」があります。
二つの言葉の違いは、何でしょうか?

併せての意味とは
併せてとは「一緒にして、全部で」「同時に、それとともに」という意味です。
読み方は「あわせて」です。
「併わせて」と誤用しないように気をつけましょう。
同じ「あわせて」と読む言葉に「合わせて」があり、使い方も非常に似ています。
しかし「併せて」と「合わせて」では、意味が微妙に違うのです。
「合わせて」とは、「二つ以上のものをくっつけること」というニュアンスです。
もともと基準となる1つのものがあり、そこに別のものをくっつけて一つのものにするというイメージです。
具体的にたとえるなら、紅茶にミルクや砂糖を入れて混ぜるのが「合わせる」です。
「合体」「合算」などの熟語からもイメージがわくでしょうか。
対して、「併せて」は「異なるものどうしを一緒にして」という意味合いです。
並べる、付け加えるといった動作になることもあります。
先ほどの紅茶のたとえでいけば、紅茶にケーキを「併せて」食べる、といった感じでしょうか。
「併用」「併行(=平行)」など、こちらも熟語で見るとわかりやすいでしょう。
つまり、ビジネスでよく使う言葉「あわせてご確認のほどをよろしくお願いします」の「あわせて」は、「併せて」でなければならないのです。
「合わせて」だと、受け手の中で各項目をひとまとめにしなければなりません。それぞれを並行して確認するということで「併せて」が正しいのです。
併せての使い方・例文
- 先ほどお配りした資料と併せて、ご確認のほどをよろしくお願いします。
- 施設内の美化にご協力いただきますよう、併せてお願い申し上げます。