天を仰ぐ
皆さんは、「天を仰ぐ(てんをあおぐ)」という言葉をご存知でしょうか。
日常的に使われる慣用句の一つなので、見聞きしたことのある方も多いと思います。
この記事では、「天を仰ぐ」の意味を解説させていただきます。

天を仰ぐの意味とは
「天を仰ぐ(てんをあおぐ)」とは、「嘆いて空を見上げること」という意味です。
元々はただ「上を見る」「空を見る」という意味でしたが、古くから空の上には神がいるという考えが根強い為、「神に訴えるように上を見る」という比喩の意味で使われるようになりました。
その為、何か悲しいことや嫌なことがあって、それを神に訴える為に上を見ると言うネガティブな意味の言葉です。嬉しさのあまり上を向くなど、良い意味で使われることはまずありません。
「仰ぐ(あおぐ)」という言葉自体には「尊敬する」という良い意味もあります。「指示を仰ぐ(しじをあおぐ)」など、上司からの指示を待ったり指示をして欲しいとお願いする意味で使います。
「仰ぐ」自体が良い意味の言葉なので、「天を仰ぐ」も良い意味だと誤解して使ってしまう方もいるようです。
しかし天を仰ぐという言葉はネガティブな意味で使われることがほとんどです。使い方には注意しましょう。
天を仰ぐの使い方・例文
ここで、「天を仰ぐ(てんをあおぐ)」を使った例文をご紹介します。
1.絶好のチャンスを逃してしまう自分の運の無さを呪い天を仰いだ。
2.出来の悪い生徒に呆れかえり天を仰ぐ。
3.子供のワガママに振り回されゆっくりと天を仰いだ。