黄色い声援
「黄色い声援(きいろいせいえん)」という言葉をご存知でしょうか?
ジャニーズコンサートや韓流スター、若手俳優のおっかけなど、若い女性がキャーキャー言っている場面を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
「黄色い歓声(きいろいかんせい)」などとも云いますね。
では、いったいどういう意味なのでしょうか。
今回は「黄色い声援」について解説します。

黄色い声援の意味とは
「黄色い声援(きいろいせいえん)」とは、女性や子供の甲高い声で応援をすること、という意味です。
「黄色い歓声(きいろいかんせい)」といった場合には、甲高い声が響き渡るほどの抑えきれない喜びの声、という意味になります。
では、なぜ「甲高い声」を「黄色」と表現するのでしょうか。
語源や由来を調べたところ、はっきりとした文献は少なく、俗説が諸説あるようです。
まず、ひとつめは「仏教のお経が由来である」という説。
現代のお経は、むにゃむにゃとあまり抑揚をつけずにあげるものですが、中国から入ったばかりの飛鳥時代から平安時代辺りまでは、音楽的な音の高低強弱があったそうです。経典には、文字の横に音の高低を記す記号がついていて、「一番高い音」のところについていた記号が黄色だったことから、「黄色」が「高い音」を意味するようになったそうです。
ふたつめの説は、「中国語で黄という漢字に、未熟という意味があるから」としたもの。
中国語では「黄」という漢字は、高貴なもの、中央、そして子どもという意味があります。子どもから転じて、未熟な者のことを「くちばしが黄色い」などと表現していました。
そこから、まだ経験不足な役者が、芝居などで声に味わいがなく甲高い声でしか演技できない者に対して、「黄色い声」と例えて言った、という説があります。
みっつめは「共感覚」という説です。
「共感覚」とは、音に色がついているように見えたり、形に味を感じたりする特殊な知覚現象のことです。
1931年にカール・ジーツという人が行った音と色の関係の実験で、「ラ」の音に対応する色が「黄色」であるという結果が得られました。
「ラ」の音は、甲高いと表現できるほど高い音ではありませんが、高い方の音とはいえるかもしれませんね。
黄色い声援の使い方・例文
1.今をときめく若手俳優が舞台挨拶をするということで、映画の試写会会場は黄色い声援で埋め尽くされた。
2.彼が姿を現すと、空港につめかけたファンから黄色い声援が上がった。