すげなく
皆さんは「すげなく」という言葉をご存知でしょうか。
少しなじみの薄い言葉ですが、「すげなく○○する」と例文を作ると何となくわかるのではないでしょうか。
今回は「すげなく」という言葉について詳しく解説します。
すげなくの意味とは
すげなくとは「愛想なく。そっけなく。思いやりもなく。」という意味です。
形容詞「すげない」の連用形です。
「すげなくあしらう」「すげなく断る」などの使用例があります。
連体形では「すげない返事」などがあります。
「すげない」は漢字で書くと「素気無い」となります。
この漢字表記に見覚えはありませんか?そう、「素っ気無い」と書くと「そっけない」と読めますね。
「すげない」に「素気(すげ)」を当て字として「素気無い」という表記になりましたが、「素気」を「そっけ」と誤読する人がでてきました。
そこから、誤読が正式な言葉となって「そっけない」が生まれたようです。
よって、「素気」単体だと「愛想、優しさ、思いやり」という意味にはなったものの、「すげない」「そっけない」以外の形で使われることはほとんどないと打っていいでしょう。
趣や勢いに欠けて無味乾燥であることを「味も素っ気もない」といいますが、これも「そっけない」の派生語ですね。
「そっけない」より「すげない」の方が古い言葉ですが、どちらも現在でも使われています。
日常的には「そっけない」の方がよく使われますが、「すげない」の方がより改まった感じがするので、場面によって使い分けてみてはどうでしょうか。
すげなくの使い方・例文
- 彼女はいつも、男性からの誘いをすげなく断るようにしているという。
- 生徒に冗談を言われてもすげなくあしらう姿を見ていると、先生に声をかける勇気がなくなっていく。