食い扶持
皆さんは「食い扶持」という言葉をご存知でしょうか。
まず「くいぶち」という読み方はお分かりでしょうか。
日常であまり使わない単語ですが、意味は何となく分かるのではないでしょうか。
今回は「食い扶持」という言葉について詳しく解説します。
食い扶持の意味とは
食い扶持とは「食料を買うためのお金。食費。」という意味です。
読み方は「くいぶち」です。
「食扶持」という書き方もします。読み方も意味も同じです。
「食い扶持を稼ぐ」などのような使われ方をします。
「扶持(ぶち)」とは給与や俸禄を意味する言葉です。
もともとは「扶持する」で「助ける」という意味の言葉でした。
扶養の「扶」に「持つ」という漢字を書くのはそのためです。
江戸時代に武士の給料を米で支給する制度が確立すると、大名が生活を米によって「助ける」代わりに家来として仕えてもらうというところから、「扶持」が給与の意味となりました。
この支給される米のことを「扶持米」と呼び、一人につき一日に五合を基準である「一人扶持」とされました。
藩ごとに身分に応じて何人扶持と定められ家臣たちに支給されたようです。
現在「扶持」という言葉がほとんど「食い扶持」にしかに使われていないのは、米という現物の食糧を給与にしていた江戸時代の制度が成り立ちだからだと言えるでしょう。
食い扶持の使い方・例文
- 一人で食い扶持を稼げるようになれば、自立の第一歩だと言えるだろう。
- 家族が増えても食い扶持が足りなくならないように、仕事を増やすことにした。