十人十色
「十人十色(じゅうにんといろ)」という言葉をよく耳にすると思います。この言葉を座右の銘としている方もいるのではないでしょうか。今回はこのことわざの意味や類語、使い方などをご紹介します。
十人十色とは
この言葉は「じゅうにんといろ」と読みます。「人の考えや好みは千差万別で、それぞれみんな違っている」という意味があります。
いまは日本人も考えが欧米化してきて≪個性»が重視される時代ですから、この言葉は広く肯定的に受け入れられているのかもしれません。確かに自分の意見が自由に言えて個性が認められるととても心地よいですよね。「みんなちがってみんないい」という詩が有名ですが、子どもたちにも他と違うことを恥じることはないんだよと教える傾向にあります。
でも、私の座右の銘は十人十色ですから!と言って自分の意見や考えを主張してばかりでいると、日本ではひんしゅくを買ってしまうかもしれません。まだまだ協調性もかなり重んじられますし、自己主張ばかりもあまり受け入れられないので注意したいですね。
このことわざの類語として≪三者三様≫や≪千差万別≫、≪多種多様≫などという言葉があります。また、十人十色と同じような意味だと間違われやすい言葉として≪三々五々≫という四字熟語があります。三々五々は「何人かの人が数人ずつの集団に分かれて行動していること」を表していて、十人十色とは意味が異なりますので注意しましょう。
十人十色の使い方・例文
十人十色を使った例文をこちらでいくつかご紹介します。
1.十人十色というように、同じ材料を使って作ったとしても作者によって作品は様々である。
2.人の意見は十人十色だから、あまり否定的な意見を気にしないほうがいいよ。
3.この料理に関しての評価は十人十色であった。