とんとん拍子
「とんとん拍子」という言葉をご存知でしょうか?
「とんとん拍子にうまくいく」などと使われますね。
なんだかリズム感のいいこの言葉、いったいどういう意味なのでしょうか。
今回は「とんとん拍子」について解説します。
とんとん拍子の意味とは
「とんとん拍子」とは、物事が滞りなく順調に進んでいるさまを表す言葉です。
とんとん拍子の「とんとん」は、いわゆる擬音(ぎおん・オノマトペ)と云われるもので、舞台で手拍子に合わせて足で調子よくリズムを取る「トントン」という音から、「順調に進む、スムーズに流れる」という意味に転じたといわれています。また「拍子」には、「物事の進む勢い」という意味があります。
合わせて、物事に勢いがついて滞りなくスムーズに運ぶことを「とんとん拍子」というようになりました。
「とんとん拍子」は、実はそんなに古い言葉ではなく、近世末期(江戸時代ごろ)以降に使われるようになった言葉です。明治の文豪・芥川龍之介の著作『黄梁夢(こうりょうむ)』にその用例を見ることができます。
とんとん拍子の類語
「とんとん拍子」の類語には以下のようなものが挙げられます。
・あれよあれよという間に
【例文】お見合いをしたら、あれよあれよという間に新婚旅行まで済んでしまった。
・破竹の勢い(はちくのいきおい)
【例文】チーム一丸となって、破竹の勢いで決勝まで駒を進めた。
・弾みがつく(はずみがつく)
【例文】まずは一勝をあげて今後の試合に弾みをつけたいところ。

とんとん拍子を使った文章・例文
1.社長に気に入られ、とんとん拍子に出世した。
2.あんまりとんとん拍子に事が進むと、なんだか落とし穴がありそうな気がして落ち着かない。