清水の舞台から飛び降りる
「清水の舞台から飛び降りる(きよみずのぶたいからとびおりる)」という言葉をご存知でしょうか?よく、大きな決断をするときに使われる慣用表現ですね。
この「清水の舞台」が、京都を代表するお寺のひとつ『清水寺』にあることをご存知の方は多いかと思います。
では、実際に清水寺の舞台から飛び降りた人はいるのでしょうかーーー?
というわけで今回は「清水の舞台から飛び降りる」について解説します。
清水の舞台から飛び降りるの意味とは
「清水の舞台から飛び降りる(きよみずのぶたいからとびおりる)」とは、「高いところから飛び降りるくらいの気持ちで、思い切って大きな決断をすること」という意味のことわざです。
「清水の舞台」というのは、京都の古刹『清水寺』の本堂のことで、ここは切り立った断崖に舞台がせり出すような作りになっています。その高さはなんと約13メートル、4階建てのビルの高さとほぼ同じくらいです。
なぜそこから「飛び降りる」という言葉が生まれたかというと、驚くなかれ、実際に飛び降りた人がいたからなのです。しかも沢山。
古くから信仰を集めていた清水寺。いつしか「清水の舞台から飛び降りると願いが叶う」という迷信が人々の間に広く流布しました。清水寺に今も残る記録によると、江戸中期から幕末までの間に、未遂を含め235件もの飛び降りがあったとか。
ビル4階分の高さから飛び降りるのですから、その覚悟のほどが知れますね。
そこから「清水の舞台から飛び降りる」というのは、「決死の覚悟で決断をする」という意味になったのです。

「清水の舞台から飛び降りる」の類語
「清水の舞台から飛び降りる」と同じ意味を持つ慣用句が英語にも存在します。
「shoot Niagara.(ナイアガラの滝を下る)」というのがそれです。
「ナイアガラの滝」とは皆さんご存知、世界3大瀑布のひとつアメリカとカナダの国境にある滝です。
超巨大なナイアガラの滝を下るほどの大冒険を試みる、という意味の慣用句です。
清水の舞台から飛び降りるを使った文章・例文
1.清水の舞台から飛び降りる覚悟で脱サラして始めたラーメン屋がようやく軌道に乗った。
2.清水の舞台から飛び降りる気持ちで、エルメスのバーキンをボーナスつぎ込んでついに買ってしまった。