目の上のたんこぶ
「目の上のたんこぶ」という言葉をご存知でしょうか?
嫌みな上司や競争相手の同僚など「アイツ、目の上のたんこぶでさ」なんて、日常会話で使われることもよくあるのではないでしょうか。
今回は、そんな「目の上のたんこぶ」について解説します。
目の上のたんこぶの意味とは
「目の上のたんこぶ」とは、邪魔なもの、鬱陶しいものや気に障るものなどを表現した言葉です。主に、地位や能力が、自身より上のものに対して使われます。「目の上の瘤(こぶ)」ともいいます。
想像してみてください。自分の目のすぐ上に「たんこぶ」ができてしまった状況を。上から常になんとなく視界に入る「たんこぶ」、目の上の妙な違和感。邪魔で気に障るし、何だかちらちらして鬱陶しい…そんなところからこの絶妙な表現は生まれたのかもしれません。
ちなみに、室町時代の書物『玉塵抄』に「目の上のこぶをとってのけたと云たやうなことぞ」との表記がみられることから、かなり古くからある言い回しだということが伺えます。

目の上のたんこぶの類義語
「目の上のたんこぶ」の類義語には以下のようなものが挙げられます。
・おじゃま虫
【意味】その場にいては困る人物、その場の雰囲気に相応しくない者のこと。
【例文】恋人同士の語らいに水を差すような野暮をするもんじゃないよ。おじゃま虫はさっさと退散するべし。
・煙たい存在(けむたいそんざい)
【意味】堅苦しく窮屈に感じられて、親しみが持てない相手のこと。
【例文】甘やかされて育ったわたしにとって、たまに帰省してくる年の離れた兄は煙たい存在だった。
目の上のたんこぶを使った文章・例文
1.係長にとって、同期で一番に出世した課長は目の上のたんこぶに違いない。
2.第一線を退いてなお発言権を持つ会長は、二代目社長にとって目の上のたんこぶだった。