いなす
「いなす」という言葉があります。
「綺麗にいなす」や「上手くいなされた」など、相撲や~などで用いられる他、日常生活における会話の中でも、この言葉が指す状況は意外と起きがちです。
また、意味を知っている方の中にも、同じ言葉の方言があるのは知らなかったという方は多いのではないでしょうか。
ここではそんな「いなす」について、意味や使い方、漢字での表記などを詳しくご紹介していきます。

いなすの意味とは
いなすとは、「相手の攻撃をそらすこと」を意味します。
主に相撲で用いられる言葉で、相手の腕や身体を弾いたり、攻撃の軌道を逸らすことで、攻撃をかわすだけでなく、相手の身体のバランスを崩させることを目的とした動作を指します。
漢字では「往なす」や「去なす」と表記されます。
また、まともに相手と向き合わないことから、「疑惑の追求をいなす」のように、言葉による追求などをかわすという意味でも用いられます。
ちなみに、広島の方言では、「帰らせる」や「よそへ行かせる」という意味で用いられています。
いなすの使い方・例文
- 土俵際まで追い込まれても、冷静に相手の突きを上手くいなすあたり、さすがは横綱といったところか。
- 疑問視されている件について的確に質問をされた議員は、まともに応えずに、終始いなし続けていた。
- 接客業についている限り、客から攻撃的な言葉を浴びせられることもあるが、次第に上手く往なすことを覚えていくものだ。
- 新入社員には残業などさせずに、早く去なすのが一番いい。