おいとま
「おいとま」という言葉の正しい使い方をご存知でしょうか。
「そろそろ、この場はおいとまします」という形で使われますが、同じように、ついつい敬語のように「おいとまされますか」と言ってしまった経験はありませんか。この機会に正しい意味や使い方を理解しておきましょう。
おいとまの意味とは
おいとまとは、「その場を後にすること」を意味します。
「いとま」は「暇」と書きますが、よくいう「やることがない」状態のことではなく、自由な状態を指します。
帰る・去るという意味合いをなるべく相手に不快感を与えないように婉曲(えんきょく)した言葉で、別れ際などに用いられます。また職を辞するときに「お暇します」という形で言ったり、少し古風ですが夫婦関係の解消の際に「おいとまをいただきたく思います」のようにも使われています。
丁寧な言い方ではありますが、敬語よりは謙譲語に当たるので、相手の行動に対して「おいとまされるということですね」とはなりませんので注意しましょう。
おいとまの類語
似ている意味の言葉に、「辞去」が挙げられます。
挨拶をし、その場を離れることを指します。その挨拶に「おいとまします」が用いられることから、類語であると同時に、辞去の一部が「おいとま」であるともいえますね。
おいとまを使った文章・例文
〈例文〉
- 来月いっぱいでおいとまをいただきたく思いますので、そのご報告にまいりました。
- 妻にどれだけ理由を聞いても、「おいとまします」以外の答えはなかった。
- もう間もなくお暇しますので、どうぞお構いなく。