月下氷人
「月下氷人(げっかひょうじん)」という言葉の意味をご存知でしょうか。
頻出する言葉ではないだけに、よく「月下美人」と混同され、クールな人物を指す言葉の別名だと思われがちですが、実際はそうした人の特徴を表す言葉ではありません。この機会に意味を理解しておきましょう。
月下氷人の意味とは
月下氷人(げっかひょうじん)とは、「縁結びの仲人」という意味になります。
台湾に伝わる縁結びの神様である「月下老人」に、中国に伝わる縁結びの伝説に現れる「氷人」を合わせた四字熟語で、男女の仲を結ぶ仲人のことを指します。
日本では他に「恋のキューピッド」や「橋渡し」などと呼ばれ、恋仲のきっかけになる人を指す言葉として用いられ、昭和の文豪の著書の中にも散見されます。
ちなみに「月下美人」は「月下氷人」の別名ではなく、サボテン科の植物の名前です。
月下氷人の類語
同様の意味で使われる言葉に、「晩酌人」や「媒介人」などがあります。
また男女の仲ではありませんが、ボクシングなどで試合の段取りやスケジューリングなどボクサー同士の間を取り持つ人を「マッチメーカー」と呼びます。
月下氷人を使った文章・例文
〈例文〉
- 祖父の道場で剣道を習っていた彼に一目惚れした私にとって、祖父はまさしく月下氷人だ。
- 彼女が月下氷人の役割を担ってくれていたことに、最後まで気が付かなかったことが心苦しい。
- 月下氷人だと言われている恋占いの名人の言うところによると、自分が運命の人に会うのは少なくとも後十年はかかるそうだ。