「二つ返事」と「一つ返事」
「二つ返事」と「一つ返事」という言葉のそれぞれの意味や由来、違いについて解説します。
どちらも日常生活やビジネスの場でも使う機会があり、耳馴染みがある方も多いのではないでしょうか。
しかし、実はこの2つのどちらかは存在しない言葉で、間違った認識で使っている人が多くいます。
なんとなく、こういう意味だろうという予想で使うと、間違っていたときに恥をかいたり誤解を招く恐れがあるので、この機会にしっかりと理解していきましょう。

「二つ返事」と「一つ返事」のそれぞれの意味とは
二つ返事
二つ返事という言葉の意味は大きく分けて2つあります。
1つ目は、「はい」という返事を2回重ねてすること。という意味になります。
2つ目は、快く承諾をする。気持ちよく即座に引き受けること。という意味になります。
一般的には、2つ目の快諾するという意味で用いられることが多いです。
「はい。はい。」と、肯定の意味を伴う返事を2回重ねることで、快諾の意をより強調していることが由来とされています。
一つ返事
一つ返事という言葉は、実は存在しません。
二つ返事の誤用で、平成23年度に文化庁が発表した「国語に関する世論調査」の中では、「快く承諾すること」という意味の言葉を「一つ返事」だと勘違いして使用している人の割合が、本来の「二つ返事」を使用している人の割合を上回っていることがわかりました。
さらに、一つ返事と回答した人の多くは、二つ返事の意味を「軽く受け流すいい加減な返事」と誤認していることもわかりました。
この2つの言葉の誤用は、「はい。という返事を2回、重ねることは失礼で良くない」という考えが原因だとされています。
「二つ返事」と「一つ返事」の違いとは
お伝えしてきたように、「二つ返事」が正しい言葉で、「一つ返事」という言葉は存在しないので、注意しましょう。
「二つ返事」の使い方・例文
- 彼は、信頼する上司からの頼まれ事にはいつも二つ返事で応えている。