奇譚
「奇譚」という言葉の意味や使い方について解説します。
この奇譚という言葉は、漢字も複雑で読み方も難しく、あまり耳馴染みがないという方が多いのではないでしょうか。
気になる読み方は、「きたん」となります。
文学に詳しい方や年齢層の高い方は、日常会話でも使うことがあるかもしれません。
また、同じ発音の言葉に「忌憚」がありますが、意味は異なるので注意したいところです。
前後の文脈で、どちらの意味で使われているか判断できるよう、この機会に「奇譚」という言葉について詳しく知っていきましょう。
奇譚の意味とは
奇譚とは、「珍しい話。不思議な物語。」という意味を持ちます。
ちなみに、同じ発音の「忌憚」とは「忌みはばかること。」という意味になります。
よく「忌憚ない意見」という表現をしますが、これは「遠慮のない意見や、失礼にあたる恐れのある意見」といった意味になります。
まれに、これを「奇譚ない」と表現する方がいますが、誤りです。
「奇譚」と「忌憚」は全く別の意味になり、「奇譚ない」という表現は存在しません。
さらに、同じ発音の言葉に「綺譚」があります。
これは、永井荷風の作品「墨東綺譚」の中に使われた言葉で、永井荷風自身が作った造語になります。
漢文に造詣が深い永井荷風が、元々存在する「奇譚」と漢文にある美しく優れた言葉や考えといった意味を持つ「綺」という漢字を組み合わせた造語になります。
「綺譚」の意味としては、「美しい優れた物語」となります。

奇譚の使い方・例文
- 昨晩は、奇譚な小説を読んだので不思議な夢を見た。