ABBA方式
「ABBA方式(アバ方式)」という言葉があります。意味を知っている人でも、知らない人に説明するとなるとちょっと難しい言葉ですよね。
サッカーのPK戦で使われる方式のことですが、2017年のU-20W杯などで導入され話題となりました。
そんな「ABBA方式」について、意味や特徴、メリットやデメリットなどを詳しく解説していきます。

ABBA方式の意味とは
ABBA方式(アバ方式)とは、「サッカーのPK戦において、先に蹴る順番を交互に入れ替える」というものです。
つまり、先攻と後攻を固定せずに、最初に先攻で蹴ったチームは次のキックで後攻に回り、後攻で蹴ったチームは直後に先攻として交互に蹴ることができるという方式です。
U-20ワールドカップで実際に採用されました。
より分かりやすく言い換えると、「先後後先方式」ということになります。
文法の一つであるABBA法(交錯配列法)の応用で、サッカーの他にも科学実験や心理学など、様々な分野で用いられています。
ABBA方式の特徴
ABBA方式の特徴を、メリットとデメリットの面からそれぞれ解説していきます。
メリットとしては、これまでの圧倒的な先攻有利・後攻不利のPKよりも公平になった点にあります。この点についてはテニスのように得点に関係なく順番でサーブ権が変わるタイプのスポーツと同じです。
順番による有利不利が解消された反面、後攻のチームは2回連続で蹴ることになるため、1本目の結果を引きずりやすくなってしまう点にあります。不思議なことに、導入したW杯では1本目が失敗だった場合、高い確率で直後に蹴る2本目を失敗するという結果が出ました。
対処すれば良いだけなので、デメリットというほどではないかもしれませんが、選手にとってはより緊張を強いられるのがABBA法の特徴です。