不謹慎
最近たびたび聞かれるようになった言葉に「不謹慎(ふきんしん)」があります。
インターネットを通して大小さまざまなニュースが飛び交い、人々の小さな言動すらもSNSで拡散するこの時代において、「不謹慎」という言葉は以前よりも攻撃的な力を持ってしまっています。
この言葉が本来どういう意味を持っていたのか、ご存知でしょうか?
今回は「不謹慎」という言葉について詳しく解説します。
不謹慎の意味とは
不謹慎という言葉は「ふきんしん」と読み、「慎みや思慮分別が欠如している」という意味の言葉です。
特に「大規模災害や凶悪事件などを揶揄するような言動」を指して使われることが多くあります。
「慎み」には「控えめにしていること」の他に「物忌み」という意味があり、この意味でとらえたことによる使い方だと思われます。
このところ頻繁に使われるのは、上記のような事件が起こった直後に、当事者でない人間が楽しげに過ごしている様子をSNSなどに投稿するのは不謹慎だというような事例です。
また、テレビなどが「こんなときに不謹慎だ」というクレームが来るのを恐れてエンタメ性の強い番組を自粛したりもします。
しかし当事者の側から「日常の様子を感じることができるとホッとする」という意見が出ることもあり、こういった事例に「不謹慎」というのは過剰反応だという声も聞かれるようです。
類語に「不真面目(ふまじめ)」、「失礼」などがあります。
「不真面目(ふまじめ)」とは「物事に対して真摯さが感じられないさま」という意味です。
当番や仕事をさぼったり、ふざけたりしている様子を指します。
「失礼」は、「礼儀に欠けた振る舞い」のことです。
相手を馬鹿にしたり、目上の人に対して敬語を使わなかったりすることをいいます。

不謹慎を使った文章・例文
- 被災者を題材にコントをするなんて、不謹慎にも程がある。
- 彼らは不謹慎という言葉をかさに着て、気に入らないやつを攻撃したいだけだよ。