手のひら返し
「手のひら返し」という言葉があります。
本来は「手のひらを返す」や「手のひらを返したように」という使い方がされますが、ネット上では技名のように「を」を省いて「手のひら返し」と使う場面も多く見られます。
そんな「手のひら返し」について、意味はもちろん、使い方や誤用、語源など詳しくご紹介していきます。
手のひら返しの意味とは
手のひら返しとは、「それまでの態度からがらりと態度を変えること」を意味します。
好意的な態度から悪意のある態度に変わったり、逆に好ましくない態度から急に好意的になったりすることを手のひら返すと表現します。
また、それまである人物について痛烈に批判していた人達が、その人の活躍や成功を見るやいなや一瞬で手のひらを返して称賛することを、高速手のひら返しといいます。
語源は手の中心部分である掌は大事なものであるということから、掌を返すことを(意味をひっくり返す)こととして使われるようになりました。
手のひら返しの誤用
手の平返しの誤用として、人の態度以外のものに用いた場合があります。
例えば、「まるで手のひらを返すかのように試合の流れが変わった」や、「故郷に帰ったら手の平返しのように街の景色が変わってしまっていた」のように、人(生き物)の態度以外では誤用になるため、注意が必要です。
動物などに対して、「餌をくれないと分かると、掌を返すようになつかなくなった」という意味でも使われます。

手のひら返しの語源
- 残念なことだが、平気な顔して手の平返しをするやつはいくらでもいるものだ。
- 絶対に認めないと言っていたくせに、彼が決勝ゴールを決めたこのタイミングで高速手のひら返しをするのはダサいなと思った。
- 好きなだけ批判して、活躍すれば手のひら返す連中の思考が理解できない。