万死に値する
皆さんは「万死に値する」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
残酷な事件が起こった時の報道や、創作上の人物のセリフなど、聞くことができる場面は限られています。
そのため、ほとんど耳にしたことがない人も多いと思われます。
「万死(ばんし)」、つまり一万回も死ぬに値するなんて、いったいどういうことでしょうね?
今回は「万死に値する」という言葉について詳しく解説します。

万死に値するの意味とは
万死に値するとは「一万回死ぬのにふさわしいくらい罪が重い」という意味です。
読み方は「ばんしにあたいする」です。
約束を破った時の罰として「嘘ついたらハリセンボン飲ます」と言うのと同じように、実現不可能なことをたとえとして用いる比喩表現です。
「万死」とは、「何度も(一万回も)死ぬ」という意味ですが、他にも「命が助かる見込みがない」または「命を投げ出すこと」という意味もあります。「万死を顧みない」などのように使います。
語源は中国の古い言い回しである四字熟語、「罪該万死」です。
日常会話で使われることはめったにありませんが、創作上のキャラクターで、古風で堅物かつ怒りっぽい人物が使用することがあります。
王や司令官など、目上の立場の者が使うことが多いです。
珍しい言い回しなので、使用する人物の口癖、あるいはその人を象徴とする台詞として認識されることがしばしばあります。
万死に値するの使い方・例文
- あまりにも凄惨な凶悪事件の報道を見た。犯人は万死に値するよ。
- 人権を踏みにじる行為は万死に値する大罪だ。