姑息
「姑息(こそく)」という言葉を何度か聞いたことがあるかと思います。
「姑息な手段」や「姑息な人間」という形で卑怯な人に対して使われますが、実はこの使い方は誤用だったことをご存知でしょうか。
本来はもっと限定的な意味で、もっといえばそこまで悪い意味の言葉ではない言葉なのです。
ここではそんな「姑息」について詳しくご紹介していきます。

姑息の意味とは
姑息とは、本来は「その場しのぎ」や「一時の間に合わせ」を意味しますが、一般的には「ひきょうなこと」を意味する言葉として用いられます。
姑はしばらくという意味の言葉で、息を付けることでしばらく息をつくという意味の言葉になり、そこから転じて時間稼ぎをすることや、その場しのぎをすることを指す言葉で、ひきょうな行い全般に対して用いられる誤用よりも限定的な意味になります。
先延ばし策を弄することを「姑息な手段」と呼ぶなど、卑怯だという意味で発しながらも、偶然正しい意味として成り立っているケースもあります。
また、必ずしも悪い意味で使われる言葉ではないというのも、本来の意味の「姑息」の特徴です。
姑息を使った文章・例文
- 兄はその場しのぎでのらりくらりと言い逃れをするという、姑息な手段でしかピンチを乗り越えられない人間だ。
- ほぼ試合は決まっているが、姑息にチャンスを繋いでいくことで、どこかで逆転の目が出てくるかもしれない。
- 一日に少なくとも2人ほどは、備え付けの無料ミルクと砂糖を少しずつ持って帰る姑息な人間が来店する。