戦略的撤退
「戦略的撤退」という言葉をご存知でしょうか?
もともとは軍事用語ですが、一般的にもよく知られた言葉です。
また、スポーツの世界でも使われることがあるので、聞き覚えのある方も多いのではないでしょうか。
今回は「戦略的撤退」について解説します。

戦略的撤退の意味とは
「戦略的撤退」とは、「全体の戦況を見て最終的に勝利を収めるために、局地的な戦闘において一旦退却すること」です。
「負けるが勝ち」なんて言い方をしますが、体勢を立て直すためにとりあえず退くということですね。
元々は軍事用語ですが、一般的にもよく使われる言葉です。しかし一般的な用法としては、ただ「逃げる」じゃカッコ悪いから「戦略的撤退」とちょっといいカンジにまとめたいときに使われるようです。
「戦略的撤退」の類語
「負けるが勝ち」のように、「戦略的撤退」と似た意味を持つ慣用句を以下に挙げます。
・三十六計逃げるに如かず(さんじゅうろっけいにげるにしかず)
・征服のための屈服(せいふくのためのくっぷく)
・逃ぐるが奥の手(にぐるがおくのて)
・負けて勝つ(まけてかつ)
戦術的撤退
「戦略的撤退」が戦況全体を見るという大局に立った視点なのに対し、「戦術的撤退」は局地的な戦闘に対する視点だといえるでしょう。
戦術的撤退を作戦として取り入れているスポーツがサッカーです。
サッカーの作戦のひとつに、リトリート(Retreat)というものがあります。Retreatとは、日本語で「撤退」を意味する単語です。守備をがっちりと固めて「引いて守る」という戦術です。
戦略的撤退の使い方・例文
1.大学を退学したのは逃げじゃない、戦略的撤退だ。
2.ここは、戦略的撤退としていったん退こう。体勢を立て直して出直しだ。