あてずっぽう
皆さんは「あてずっぽう」という言葉をご存知でしょうか。
わりとどこにでも、いいかげんな理屈で物事を決めるという人はいるものです。そういう人のことをあてずっぽうというわけですが、一体どういう語源を持つ言葉なのでしょうか。
これは、江戸時代の「当て推量」という言葉が元になっています。
今回は「あてずっぽう」という言葉について詳しく解説します。
あてずっぽうの意味とは
あてずっぽうとは「いいかげんな根拠で物事を判断すること」という意味です。
あてずっぽ、あてすっぽともいいます。
江戸時代に、根拠もないのに物事を推し量ることを「当て推量」といい、「あてずいりょう」を略して「あてずい」ともいわれました。
この「あてずい」をする人を指して、擬人化して「あてずい坊」といったことから、「あてずいぼう」から「あてずっぽ」「あてすっぽ」へと言葉が変化していったのが「あてずっぽう」の語源です。
「適当に考えて判断する」という意味の類語として、「山勘(やまかん)」「壁越し推量」「揣摩臆測(しまおくそく)」などがあります。
「壁越し推量」は正確には「状況や事情などを直接知らない状態で推量すること」という意味です。
「揣摩臆測」は、人の心情を推し量るときにのみ使える言葉です。「揣摩」とは、自分の心で他の人を推し量るという意味です。

あてずっぽうを使った文章・例文
- うちの同僚は言うことがあてずっぽうで適当なので、よく振り回される。
- 縁日に紐を引くタイプのくじがあったので、あてずっぽうに選んで引いたら1等だった。