象牙の塔
「象牙の塔」という言葉について解説します。
一般的に日常ではあまり登場することはないと思いますが、みなさんはこの象牙の塔という言葉を見聞きしたことはあるでしょうか。
芸術や学問などに関心がある人には馴染みある言葉かもしれませんが、初耳の方にとってはどういう意味を持っているのか分からないと思います。
ここでは象牙の塔の意味や使い方などを紹介していきますので、ぜひご覧になって整理してみてください。
象牙の塔の意味とは
象牙の塔とは「芸術至上主義の人々が世俗を離れて楽しむ静寂・孤高の境地」「学者などの現実離れした研究や態度、研究室などの閉鎖社会」という意味を持った言葉となっています。
これは19世紀のフランスの批評家サント=ブーブが芸術至上主義の詩人ビニーの態度を「象牙の塔から出てきなさい」と批評して、今の意味で使われるようになりました。
元々は旧約聖書の中で「なんじのくびは象牙の塔のごとし」と女性の美しさを例えた言葉だったのですが、なぜ今のような意味としてこの言葉をサント=ブーブが使ったのかは実ははっきりしていません。
しかし、現代では象牙の塔という言葉は学問や芸術の閉鎖的な部分を揶揄する言葉として広く認識されています。

象牙の塔を使った文章・例文
- 孤高を気取って象牙の塔にこもってみても、ただの自己満足に過ぎないのかもしれない。
- 象牙の塔の住人には、世間で揉まれている人々の苦労など分からないだろう。
- 学者として輝かしい功績を持っているが、長らく象牙の塔にいる彼は少し変わり者だ。