渋い
皆さんは「渋い(しぶい)」という言葉をどのような意味で使っているでしょうか。
渋いと聞けばまず考えるのは味のことなので、あまり好ましくない印象の人が多いのではないかと思われます。
しかし、使い方によっては褒め言葉にもなるのです。
今回は「渋い」という言葉について詳しく解説します。

渋いの意味とは
渋いと言う言葉には、以下のような意味があります。
「渋柿を食べた時などの、舌がしびれるように刺激されるような感じ」
「派手ではない、落ち着いた感じ。地味だが味わい深い趣」
「不愉快そうな、苦り切った表情」
「お金などを出し惜しむ。けちだ。」
読み方は「しぶい」です。
「渋い味」である「渋味」は、「甘味・苦味・塩味・酸味・うま味」の基本味の中には入っていません。
一般的にはあまり好ましい味ではありませんが、日本茶などのように渋味が重要な要素になっている飲食物は存在します。
上記に挙げた意味の二つ目で使われる場合は、いい意味で使われることが多いです。
「渋い色の浴衣」「渋い声のおじさん」など、「年月を経ていい意味で熟成されたような魅力」を表した褒め言葉として使われます。
若者言葉で「渋い」というと、「イマイチ、あまりいい感じではない」という意味になります。
「あの人はちょっと渋い」と言えば、「あの人はあまり好きではない、積極的に付き合いたくない」という意味です。
これは上記4つ目の意味が元になっている使い方です。
若者たちは、「ガチャが渋い(スマホゲームのガチャでいいものが出る確率が低いこと)」、「単位が渋い(大学の講義で単位を取る基準が厳しいこと)」など、「渋い」という言葉を4つ目の意味で使うことが多いです。
そこから意味を広げた結果、自分にあまり益がないこと全般を指して「渋い」と言うようになったものと思われます。
渋いの使い方・例文
- 壮年の俳優さんたちの魅力は、何といってもその渋い声だ。
- 渋い柿も、皮をむいて天日干しすれば美味しい干し柿になる。