玉に瑕
「玉に瑕(たまにきず)」という言葉をご存知でしょうか?
日常でわりとよく聞くこの慣用表現、いったいどういう意味なのでしょうか。
今回は「玉に瑕」について解説します。
玉に瑕の意味とは
「玉に瑕(たまにきず)」とは、ほとんど完全に近いのに、わずかに欠点があることのたとえです。
「玉」とは、宝石や宝玉などのことで、美しいもの、立派なものという意味です。「瑕」という漢字一文字で、玉についたきず、また欠点という意味があります。ですので「玉に傷(体の怪我)」と表記するのは誤りですので注意しましょう。
この言葉は古く、かの有名な『源氏物語』にも出てきます。第五十三帖『手習』の中の一節です。
「いみじう沈みてもてなさせたまふこそ口惜しう、玉に瑕あらむ心地しはべれ(訳:とても沈んでいらっしゃるのは残念で、玉に瑕のあるような気がいたします)」
ほとんど同じ意味の言葉に「白壁の微瑕(はくへきのびか)」という言葉があります。「はくへき」は「白い壁(かべ)」ではなく、「白色の宝玉」のこと。漢字を間違えやすいですが、「璧」は「壁(かべ)」ではなく「完璧(かんぺき)」の「璧」です。「微瑕」は「わずかなきず」のこと。
どちらも美しい宝玉にあるわずかな瑕のことを表しています。
それさえなければ完全なのに、また完璧に見えるのに残念だ、という意味で使われる言葉です。
玉に瑕を使った文章・例文
1.彼は容姿端麗、文武両道なのに、口が悪いのだけが玉に瑕だ。
2.このレストランは、味も値段もサービスも申し分ないのに、立地が悪いのが玉に瑕だ。