勿忘草
今回解説する「勿忘草(ワスレナグサ)」は、ムラサキ科の多年草で、多くの種類は一年草として観賞用に栽培されています。
原産地のヨーロッパでは水湿地に群生し、春から夏にかけて青色などの小花を穂状につけ、とても愛らしく印象に残るお花ですね。
また、「勿忘草」というと、青色が印象的ですが、他にはピンク色や白色などの種類もあります。

勿忘草の名前の由来
花名の「勿忘草(ワスレナグサ)」は、中世のドイツに由来するとされ、ドイツ語で「vergissmeinnicht(私を忘れないで)」、英語でもその直訳の「forget me not」と呼ばれています。
日本でもそれがそのまま直訳され、「忘れないで」ということから「忘れない草」で「勿忘草」もしくは「忘れな草」と呼ばれるようになったそうです。
では、なぜ「忘れな草」と呼ばれるようになったのかは、中世ドイツの悲恋伝説に由来します。以下で簡単にその伝説をご紹介しましょう。
若い騎士ルドルフとその恋人ベルタがドナウ川のほとりを散策中、ベルタが美しい花を見つけます。ルドルフは恋人ベルタのために、その花を摘もうと岸を降りかけたのですが、誤って川の流れに飲まれてしまいます。ルドルフは最後の力を振り絞り、花を岸に投げて、次の言葉を残して亡くなってしまうのです。
その言葉が「私を忘れないで」だったそうです。
ちなみに、勿忘草の学名は「Myosotis(ミオソティス)」ですが、これはギリシャ語の「mys(ハツカネズミ)」と「ous(耳)」を合わせたものが語源で、葉の形がハツカネズミの耳に似ていることに由来するとされています。
勿忘草の花言葉
勿忘草の花言葉は、「私を忘れないで」「真実の愛」です。
これは、先でご紹介しました、花名の由来と同じですね。
勿忘草の英語での花言葉
英語での花言葉は以下のようになります。
- 「true love(真実の愛)」
- 「memories(思い出)」
勿忘草の誕生花
勿忘草が誕生花になる日をご紹介しましょう。
「2月7日」 「2月29日」 「3月15日」 「4月5日」