遡及
読み方の難しい言葉に、「遡及」という言葉が存在します。
みなさんは「適用日を遡及する」という言葉の意味や読み方をご存知でしょうか。
読み方が難しいということもありますが、そもそも「遡及」される状況が少ないこともあり、よりその難解さに磨きがかかってしまっています。この言葉が用いられる場面は限られますが、出会ったときに困惑しないよう、この機会にしっかり意味を理解しておきましょう。
遡及の意味・読み方とは
遡及とは、「過去までさかのぼること、またさかのぼった時点からなんらかの効力を及ぼすこと」を意味します。
「遡」は訓読みで「遡(さかのぼ)る」となり、それによって何らかの効力が「及ぼされる」ということです。税金や違約金の支払いなどで、「〇〇した時点まで遡及し請求する」という言葉に戸惑ったという方も多いのではないでしょうか。この場合、〇〇の時点まで遡って金額を計算される、という意味になります。
スポーツでも、「遡及的な罰則を科す権限」という言葉があります。映像検証を行い、見落としていた反則を発見した場合はその試合の時点まで遡って、該当する選手に罰則を科す制度が設けられている競技もあります。
読み方
そして気になる読み方は「そきゅう」です。
「さっきゅう」という読み方もされますが、正確には読み違いになります。しかし、慣用読みという形で両方の読み方が認められています。
「早急(さっきゅう)に」のところを、「そうきゅうに」でも良しとされているのと同じです。
ですが、あくまでも正式な読み方は「そきゅう」です。
遡及の類語
似ている意味の言葉に、
- 逆行(ぎゃくこう)
- 巻き戻す(まきもどす)
遡及を使った文章・例文
〈例文〉
- その書類には、適用日を遡及する旨の内容が書かれていた。
- 割引が遡及的に無効となったため、支払い額が増えてしまった。