肝煎り
「肝煎り(きもいり)」という言葉の意味をご存知でしょうか。
料理の用語のようにも思える語感をしていますが、実際は日常でも用いられる言葉で、学生・社会人問わず広い年代で使われます。
ここではそんな「肝煎り」について意味や使い方などを詳しくご紹介していきます。
肝煎りの意味とは
肝煎り(きもいり)とは、「双方を仲介して世話を焼くこと」を意味します。
両者の関係を良好なものとするためにあれこれと世話をして双方の仲を取り持つことから、大変な思いをする=心を熱する=肝を煎る、という表現がされるようになりました。
また人と人の個人同士だけでなく、人と集団、集団と集団など様々な状況を取り持つことを指します。
肝煎りという字で表記される以外に、「肝入り」とも書きます。
江戸幕府には同じ職に就く者の世話役を担う「肝煎り」という職が存在し、他にも町の代表者を指す言葉としても使われていたことから、世話を焼く人のことを指す言葉でもあります。

肝煎りを使った文章・例文
- 社長の肝煎りで入社したというからどんな軟弱者かと心配していたら、素直で真面目な物覚えも良い好青年で、身構えていたのが馬鹿らしく思えるほどだった。
- 弁護士の肝入りによって、双方納得のいく話し合いとなったようだ。
- 離婚した元夫と10年ぶりに会うことに初めはあまり乗り気ではなかったが、息子の肝煎りとあっては無下にはできなかった。
- 初めての対談で緊張したが、肝煎りが良くしてくれたおかげで終始和やかに進めることができた。