鳥無き島の蝙蝠
「鳥無き島の蝙蝠(とりなきしまのこうもり)」ということわざの意味について解説します。
時代小説や時代物を好む方は一度は耳にしたことのある織田信長が長宗我部元親のことを評した言葉「鳥無き島の蝙蝠」という言葉があります。
この意味をご存知でしょうか。
この機会に意味を理解してみましょう。
鳥無き島の蝙蝠の意味とは
鳥無き島の蝙蝠の意味は「ある分野に関して、非常に優れた人がいないところでは、ちょっとその分野に知識等があるだけで、その分野の権威然とする様」となります。
読み方は「とりなきしまのこうもり」です。
「鳥無き里の蝙蝠」という言い方もします。
鳥がいない所では、ただ飛べるというだけで蝙蝠(こうもり)が偉そうにする、あるいは偉そうに見える様を表す言葉です。
すぐれた者がいない所では、つまらない者が威張っているということです。
四国制覇の野望を抱いて活躍した戦国武将長宗我部元親が織田信長から言われた言葉で、強い大名がいない四国で偉そうに振舞っているのを揶揄したようです。
鳥無き島の蝙蝠の類語
<類語>
「鼬の無き間の貂誇り」「犬のいない所では狐が王様」「貂なき森の鼬」
「鷹がいないと雀が王する」「鷹のない国では雀が鷹をする」
「貂なき山に兎誇る」
<英語>
「in the land of the blind」「the one-eyed man is king」
鳥無き島の蝙蝠を使った文章・例文
<例文>
- 社長が長期出張でいなくなると、専務は我が物顔で振舞う。まるで鳥無き島の蝙蝠だよ。
- 鳥無き島の蝙蝠のごとくこの集まりに来ると、皆に説教を始める。