絵に描いた餅
「絵に描いた餅」という言葉の意味や由来、使い方について解説します。
餅の価値が現代とは比べものにならないほど高かった時代にできたことわざで、近年では、新聞の社説などにもよく使われる言葉ですね。
これを機会にさらに理解を深めていきましょう。
絵に描いた餅の意味とは
絵に描いた餅とは、「形はあるものの実際には何の役にも立たないことのたとえ」で、「計画や企画だけは立派だが、実行が伴わない」という意味です。
どんなに上手で美味しそうに描かれている餅であっても、実際には食べられないことが転じて、これらの意味になったとされています。
絵に描いた餅の由来
絵に描いた餅は、故事成語の「画餅(がべい)」をわかりやすくした言葉で、これが語源とされています。
また、「画餅(がべい)」の語源は、中国の「三国志」の「魏書(ぎしょ)」とされ、「選び挙(あ)ぐるに名有るを取る莫(なか)れ。名は地に描きて餅を作るが如(ごと)く、啖(くら)ふべからずなり」という言葉にあります。
現代の言葉に言い直すと、「人を選ぶときには、有名だからといってその人を選んではいけない。名声は地面に描いた餅みたいなもので、食べることはできないのだから」というような意味合いになります。
これらのことから、絵に描いた餅という言葉になったとされています。
さらに、日本では、江戸時代の「為愚痴(いぐち)物語」に「絵にかける餅飢えを癒さず」という言葉が見受けられ、これが最も古いとされる説があります。
絵に描いた餅の使い方・例文
- そんな理想論を掲げても、所詮絵に描いた餅だよ。
- 君の考えは立派だが、絵に描いた餅にならないよう、精進することだ。
- いくら素晴らしい計画でも、実行できなければ、それは絵に描いた餅だ。