前代未聞
「前代未聞」という四字熟語をご存知でしょうか。テレビや新聞でよく見る言葉ではありますが、具体的にはどういう意味で、どういった由来を持つ言葉かお判りでしょうか。
今回は「前代未聞」という言葉について、意味や類義語、用例についても解説します。
前代未聞の意味とは
前代未聞とは「今まで聞いたこともないような珍しい、あるいは大変な物事」という意味で「ぜんだいみもん」と読みます。
「前代」は「過去、前の時代」、「未聞」は「聞いたことがない」ですから、「前代未聞」の由来は「前の時代からさかのぼっても聞いたことがない」ということから来ています。
「前代未聞の大災害」などのように悪い意味で使われることが多いですが、実は良い意味でも使うことができる言葉です。「前代未聞の偉業を成し遂げた」というように使えば、良い意味になりますね。
類義語に「前人未到」や「空前絶後」などがあります。
「前人未到」は「過去に人が成し遂げたことのなかった結果」という意味です。ちなみに「前人未踏」と書くと「過去に人が行ったことのない場所」と、意味が変わってしまうので気をつけましょう。
「前代未聞」は自然現象などを含めたあらゆる事象に対して使うことができますが、「前人未到」は人間が出した結果を指してしか使うことができないという違いがあります。
「空前絶後」は「今までに例がなく、今後も決して無いであろうこと」という意味であり、言わば完全否定の言葉です。「前代未聞」は過去の否定しかしていないので、未来にあり得るかもしれないということになります。そこが最大の違いです。

前代未聞の使い方・例文
- その地を襲った台風による被害の規模は前代未聞だ。
- 彼女はオリンピック4連覇という前代未聞の記録を打ち立てた。