にべもない
「にべもない(膠も無い)」という言葉の意味や使い方について、解説します。
この「にべもない」という言葉は、若い世代の方はあまり耳馴染みがないかもしれません。
よく「にべもなく断る」といった使い方をします。
この言葉の中の「にべ」は、漢字では「鮸膠」や「膠」と書きます。
この漢字が表すものや語源を知ると、言葉の意味にも納得できると思うので、この機会に「にべもない」という言葉について深く理解していきましょう。
にべもないの意味とは
にべもない(膠も無い)とは、「ひどく愛想がない。そっけない。にべない。」という意味を持ちます。
にべ(鮸膠)とは、スズキ目にべ科の魚の名前です。
このにべという魚の浮袋は、非常に粘着性があることから接着剤の原料にも使われており、にかわやにべにかわと呼ばれていました。
この強い粘着力から、「にべ」が人間関係においての他人との親密さを意味する言葉として使われるようになります。
この由来から、不愛想なことやそっけないことを「にべもない」と表現するようになりました。
使い方としては、「こちらの誘いをにべもなく断る」といった表現などがあります。

にべもないの使い方・例文
- 彼女は、上司から飲み会に誘われていたが、にべもなく断っていて少し面白かった。
- 彼は、服を買いに行った際に店員ににべもない対応され憤慨していた。
- 私の娘は人見知りなところがあり、親戚の家に連れていった際、にべもない態度を取っていたので注意した。
- 普段はにべもない態度を取っている彼女が、笑いかけてきてくれたのでとても嬉しくなった。