危惧
皆さんは、「危惧(きぐ)」という言葉をご存知でしょうか。
見たことはあっても、「懸念(けねん)」の類語で、似た意味なので使い分けが分からない人もいると思います。
この記事では、「危惧(きぐ)」の意味と「懸念」との使い分けを解説させていただきます。
危惧の意味とは
「危惧(きぐ)」とは、「あやぶむ」「恐れる」という意味です。
「あやぶむ」には、「危ないと思う」や「実現しないだろう」という意味があります。
類語である「懸念(けねん)」とは、「気にかかる」「不安に思う」という意味です。
「危惧」も「懸念」も「心配する」という意味で使われる言葉ですが、微妙なニュアンスの違いがあります。
「危惧」は「絶滅危惧種」という言葉に使われる通り、何が心配なのかハッキリとしています。
そして、「危惧していること」が起こらないで欲しい、という気持ちです。
対して「懸念」は、何が心配なのか漠然としています。
また、「懸念していること」が起こることにより、より大きな問題が起こるのではないか、という不安も意味します。
例えば、「恐れること」を「危惧」とは言いますが、「懸念」とは言いません。
「危惧」の方が「懸念」より危険度の高い事柄だと言えるでしょう。

危惧を使った文章・例文
ここで、「危惧(きぐ)」と使った例文をご紹介します。
1.絶滅危惧種のサイがまた一頭死んでしまった。
2.古い家屋の倒壊が危惧されている。
3.オリンピックの開催により、都心の混乱や経済の滞りが危惧される。