「蝉時雨」とは?意味や使い方を解説!

「蝉時雨」という言葉をご存知でしょうか。聞いたことはあっても意味がわからない人が多いと思うので、この記事では「蝉時雨」について解説します。

目次

  1. 蝉時雨
  2. 蝉時雨の意味とは
  3. 蝉時雨を使った文章・例文

蝉時雨

蝉時雨(せみしぐれ)」という言葉をご存知でしょうか。
俳句の季語として使われる言葉ですが、情景が浮かんでくるようなとても美しい言葉です。

今回は「蝉時雨」という言葉について、類語などを挙げながら詳しく解説します。

蝉時雨の意味とは

蝉時雨とは「たくさんのセミがいっせいに鳴きたてる声を時雨が降る音にたとえた言葉」です。
読み方は「せみしぐれ」で、夏の季語です。

「時雨(しぐれ)」は「じう」とも読み、「晩秋や冬に突然降ったりやんだりする雨」のことです。俳句では冬の季語です。
本来は「ちょうどよい時に降る雨」という意味だったようです。
気象学上の定義によれば、さほど雨量は多くないけれど勢いはやや強めで雲足は速い、ということです。
つまり、パラパラっと音が鳴るような雨が短い時間で降って止むようなイメージでしょうか。

この冬に起こる現象である「時雨」を夏に感じるという、なんとも風流な言葉が「蝉時雨」です。
しかし現代では、この「蝉時雨」やかき氷の「時雨金時」などが持つイメージに引っ張られて、「時雨」という言葉に「冬」を感じるという感覚は薄いのではないでしょうか。
実際に「時雨」に遭遇したとして、これが「時雨」だと結び付けられる人も多くないのではと思われます。

「蝉」の字を使った季語という意味では、類語に「空蝉」「蝉生る」などがあります。
「空蝉」の読みは「うつせみ」で、蝉の抜け殻のことです。「蝉生る」は「せみうまる」と読み、蝉が羽化する様子を表しています。
どちらも夏の季語ですが、「蝉生る」は夏の半ば、「空蝉」は晩夏を表す季語です。

蝉の鳴き声を使った四字熟語には「蛙鳴蝉噪」というものがあります。これは「あめいせんそう」と読み、「蛙や蝉の声がやかましく響くような、無駄が多く役に立たない主張や討論」という意味です。
蝉の声とは状況によって良くも悪くもとらえられるものだ、ということがよくわかる用例ですね。

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蝉時雨を使った文章・例文

  1. 神社の参道を歩いていると、不意に蝉時雨が聞こえてきた。
  2. 蝉時雨を季語に一句読むという課題が出た。

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