手練手管
「手練手管(てれんてくだ)」という言葉をご存知でしょうか。
「手練手管を駆使して」や「手練手管の限り」など、ビジネス書や小説などで用いられているのを一度は見たことがあるという方も少なくないのではないでしょうか。
しかし、誤用や勘違いも多い言葉のため、この機会にしっかりと意味を理解しておきましょう。
ここではそんな「手練手管」について、意味や使い方などを詳しくご紹介していきます。
手練手管の意味とは
手練手管(てれんてくだ)とは、「巧みに人を操ること」という意味になります。
「手練」とは、文字通り手慣れていることを意味し、巧みな技術などを指す言葉で、「手管」は人を操る技術のことを指し、本来は江戸吉原の花魁が客を呼び込むために使った技術のことを意味する言葉になります。
この二つを合わせて、人を巧みに操ることや、自在に相手を動かす技術のことを指す四字熟語として用いられるようになりました。
また、腕利きであることなどを意味する「手練れ(てだれ)」という表現も存在します。
物事に手馴れていることを意味する「熟練(じゅくれん)」と混同されがちですが、「手練手管」は人を操ることに慣れていることしか意味しないため、注意が必要です。
手練手管の使い方・例文
- どんな理不尽な要求でも、手練手管で社員を働かせ続けてきた社長だったが、いよいよ限界が来てしまったようだ。
- 手練手管の限りを尽くして、なんとか意中の男性にデートに誘わせることに成功した。
- 手練れの客引きの前では、都会に慣れていない人ほど手練手管によって巧みに店まで呼び込まれてしまう。